ライセンス生産とOEMを徹底比較!生産の基礎知識【中国輸入】
中国輸入ビジネスを進めていくと、自社のブランドが育っていきます。しかし、そこからさらにビジネスを展開していくためには、生産方法の種類を理解する必要があります。
「ライセンス生産とは何?」
「ライセンス生産とOEM生産の違いは?」
今回は、このような疑問にお答えしたいと思います。
「中国輸入ビジネスで成功したい!」という方は、ぜひ最後までお付き合いください。
ライセンス生産とOEM生産の違いは?
まずは、「ライセンス生産」と「OEM生産」の違いを理解しましょう。自社ブランドを中国などの海外メーカーに生産委託する場合、このどちらかを選択することになります。
ライセンス生産とは
ライセンス生産とは、知的財産権に関わる製造のノウハウやブランド・商標などの使用権限を販売し、それを購入したライセンス受託者の責任で商品を製造する方法です。
ライセンスを販売する側、つまり知的財産権許諾者を「ランセンサー」と呼びます。逆にランセンス料を支払い、ライセンスを購入する側を「ライセンシー」と呼びます。
つまり、ライセンサーはデザイン・ノウハウをライセンシーに提供し、ライセンシーはブランドイメージに合った商品の製造・販売を行います。
またライセンス料は、一般的には月額で発生する「基本ライセンス料」と、売上に応じた一定率の「ライセンス使用料」の二種類が存在します。
例えば、人気漫画・アニメキャラクターのグッズなどは、このライセンス販売であることが多いです。グッズ製造ができる工場を保有している企業が、漫画・アニメの商標権を持っている個人や企業からライセンスを購入して、製造・販売しています。
ライセンサーは、常にその商品のイメージ・品質管理を徹底しなければいけません。そしてライセンシーは、その商標等を製品に付与することにより、商品を差別化して付加価値を高めることができます。
OEM生産とは
OEM生産とは、依頼主が他社メーカーに自社ブランドの製造を委託する生産方法です。OEMとは、「Original Equipment Manufacturer」の略です。
委託者が、仕様書からサンプルまで全てを製造メーカーに提供するパターンと、すでに受託側のメーカーが製造している商品に委託者のブランドを付与するという二つのパターンがあります。
ライセンス生産とOEM生産の違いとは
「ライセンス生産」は知的財産権の使用許可を他社に認める生産方法であることに対し、「OEM生産」はあくまでも製造を委託しているだけの業務委託です。
ライセンス生産では、製品の企画・開発・販売まで全てをライセンシーに預けています。一方でOEM生産では、唯一委託している製造に関しても、原則細かく指導を行います。
ライセンス生産とOEM生産のメリット・デメリット
次に、ライセンス生産とOEM生産のそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。どちらも、委託者側の目線からみたものをご紹介します。
ライセンス生産のメリット・デメリット
- 製造に関わる設備費や人権費などのコストがかからない
- 海外企業へライセンスを付与するば、自社ブランドが容易に海外展開できる
- 契約書の不備により、知的財産権が濫用されるリスク
OEM生産のメリット・デメリット
- 製造に関わる初期投資や生産コストを削減できる
- 自社の生産能力不足を補うことができる
- 新製品の開発や販売開拓などに特化できる
- 技術力・生産能力が向上しない
- 委託企業が将来的にライバル企業になるリスク
まとめ
ライセンス生産とは、知的財産権に関わる製造のノウハウやブランド・商標などの使用権限を販売し、それを購入したライセンス受託者の責任で商品を製造する方法です。
その一方で、OEM生産とは、依頼主が他者メーカーに自社ブランドの製造を委託する生産方法です。
「ライセンス生産」は知的財産権の使用許可を他社に認める生産方法であることに対し、「OEM生産」はあくまでも製造を委託しているだけの業務委託です。
「ライセンス生産」と「OEM生産」は、それぞれメリット・デメリットが大きく異なります。しっかりと自社の状況などを吟味し、選択しましょう。