関税・税関

中国へ輸出する時は税関トラブルに注意!トラブルを防ぐための対策や注意点を紹介!

中国へ商品を輸出する時、日本の通関と中国の通関の両方より許可を貰う必要があります。

輸出国(日本)では輸出許可、輸入国(中国)では輸入許可を貰わないといけません。

  • 輸出してもいい商品かどうか
  • 輸出してもいい商品かどうか

をチェックすることを「通関」と言います。

今回は通関時に発生しがちなトラブルについての対策や注意点をご紹介します。

そもそも通関ってどんなことをするの?

通関手続きは「モノ」を輸出入する際に必ず必要になります。

例えば、

  • 海外に自社製品を輸出したい
  • 海外から原材料を輸入して自社製品を製造したい

などの場合は、通関手続きが必ず必要になります。

通関手続きの定義は、「貨物の輸出入をしようとする者が法定の手続きを経て税関長の許可を受けること。また、その貨物が税関を通過すること」となります。

ちなみに、税関を通さずに海外からモノを受け取ったり、海外へ送ったりする場合は、密輸になるので違法行為となります。

中国へ輸出するときにかかかる税金について

日本から中国に商品を輸出するためには、中国の税関で定められた税金を支払わないといけません。中国へ輸出する際、主に下記の3つの税金がかかります。

  1. 輸入関税
  2. 消費税
  3. 輸入増値税

輸入関税

「輸入関税」は中国の税関が輸入貨物に対して徴収する税金です。日本へ商品を輸入する際に発生する関税と同じで、自国の産業を保護することが目的です。輸入関税は国によって税率が異なっています。

消費税

中国で徴収される「消費税」は日本のすべての商品にかかる消費税とは異なり、特定の贅沢品に対して徴収される税金です。特定の贅沢品とはたばこ、酒、高級化粧品などです。

輸入増値税

「輸入増値税」は日本の消費税に相当する付加価値税です。ただ、課税率は日本の消費税のように一律ではなく、対象品目や売上規模に応じてそれぞれ異なる税率が設定されています。

中国輸出トラブルとは?

日本から中国へ商品を輸出するとき、税関で貨物が止められてしまうと通関業者から保管料などが請求されることもあります。そして最悪、日本に返送されてしまい、往復の運賃と関税を請求される場合もあります。

このような事態に陥らない為に、事前にしっかり対策を立てておくことが大切です。

中国へ輸出するときにトラブルが起こる原因

中国へ輸出をする際に、下記の問題によって、トラブルに陥ることがあります。

  • 貨物自身の問題
  • 輸送中によるものの影響

では具体的にトラブルが起きる原因について一部ご紹介します。

貨物が中国輸出禁止品に該当する場合

輸出しようとしている商品自体が中国の法律で流通が許可されている品目ではない可能性があります。その場合は現地の通関が通りません。

中国へ商品を輸出する際、事前に中国輸出規制品に該当しないかどうかを確認する必要があります。

貨物の破損トラブル

梱包状態の不備により貨物が破損してしまうことがあります。

例えば、

  • ケースが雨の湿気などが原因で潰れる
  • 梱包材が破れる、配送途中の落下や傷

によって破損トラブルになることがあります。

国内配送よりもより多くの時間を要し、様々な人の手に渡る為、梱包状態をしっかり強化しておくことが必要です。

ケースマーク間違いによる通関トラブル

ケースマーク(Case Mark)とは、輸出する貨物の外装に刷り込む記号や番号で、シッピングマーク(Shipping Marks)とも呼ばれます。

ケースマークは貨物の紛失の回避や荷物の保護などを目的ですが、間違が見つかった場合は、通関段階でストップしてしまいます。ケースマークに記載すべき情報は以下となりますのでここで押さえておきましょう。

情報1:企業名

情報2:注文番号(またはINVOICE NO)

情報3:仕向地

情報4:個口数(CARTON NO)

情報5:原産地(MADE IN ○○)

通関トラブルを防ぐための対策

中国通関で貨物がスムーズに通過できるよう、事前に以下のポイントを確認・対策しましょう!

  • ケースマークが正しいことを確認する
  • 紛失・盗難のリスクを考慮し、保険をしっかりかける
  • 輸入禁止および規制品は事前に確認すること
  • 運送中の破損トラブルを回避するために頑丈な梱包材を使用する

中国で輸入が規制されているもの一覧

日本で当たり前に売られている商品でも中国で輸入できないものが多くあります。中国へ輸出できない商品、そして輸入が制限されている商品は以下になります。

輸入禁止貨物

  1. 兵器、模倣武器、弾薬、爆発物など
  2. 偽造通貨および偽造証券
  3. 中国の政治、経済、文化、道徳に有害な印刷物、フィルム、写真、レコード、映画のフィルム、オーディオテープ、ビデオテープ、レーザーディスク、コンピューター記憶媒体およびその他の品目
  4. アヘン、モルヒネ、ヘロイン、マリファナ、その他の中毒性のある麻薬および向精神薬
  5. 人間や動物の健康を害し、感染症流行地域から、病気を広める可能性のある食品、医薬品またはその他のもの

輸入制限品

  1. 無線受信・送信装置、通信機密保持装置
  2. タバコ、酒
  3. 絶滅の危機に瀕している貴重な動物、植物(標本を含む)およびそれらの種子と繁殖材料
  4. 国の通貨

中国へ輸出するときの通関トラブルについてまとめ

商品を日本から中国に輸出するためには「通関手続き」が欠かせません。

日本から中国へ輸出する際の通関トラブルは、日本の税関側の問題ではなく、日本企業の中国通関規制の理解不足が原因であることが多いです。

日本では「当たり前」ことも、中国では「当たり前ではない」ことが多いのが実情です。

このような知識不足によって、輸出した商品が税関で止められ、最悪日本へ返送されるようなことがなよう、事前にしっかり中国輸出に必要な知識を深めていきましょう。

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